11時からメルファラン(アルケラン)を使うということで、
クライオセラピー(冷却療法)を開始する
10分前からうがいと口内保湿のケアをし、両頬から顎にかけてアイスノンでカバーする。
看護婦さんが預けておいた水を少しだけ凍らせた状態(真ん中に中くらいの氷が浮いてる程度)で持ってきてくれたので、それを口に含む。
「ぬるくなったら吐き出してください」といわれ、頷いて返事をする。
これだけだと吐き気を催してる場面にしか見えない…
次に心電図モニターを取り付ける。
地味にでかい、コード短い、絡みやすい、外れやすいの四重苦アイテムだ。
何かあったらナースコールをして下さいとだけ言い残し、看護婦さんは退出していった。
……ぬるくなったらってどの程度よ…?
とりあえず2分ほど口に含んでいた水を吐き出し、すぐに次の冷水を口に装填する。
吐き出した水を触ってみる。まだぬるい…というか普通に冷たい気もしないでもない…しかしこれで実はぬるい判定で口腔粘膜炎が出てしまったらと考えると…。
ひとまず今、2回目に口に含んだ水を吐き出し、三回目の水を装填。
うん、冷たい…冷たいんだけど、段々わからなくなってきたぞ!?
回数を重ねるごとに最初に口に含んだ瞬間は冷たさを感じるが、そのあとどの程度の冷たさを水が持っているのかがわからなくなってくる。
いいさ、とりあえず早いスパンで入れ替えているうちは大丈夫だ、なんて考えていると水がなくなりそうになったのでナースコールをする。
やってきたのは本日の担当外の看護婦さん。
後一口残っているペットボトルの水を片手に身振り手振りで状況を伝える。
意図が伝わり、次のペットボトル水(微冷凍)をもってきてくれる。
時間を確認するとまだ20分もたっていない。長い…長すぎる。
同じことを繰り返しているとバケツに吐き出した水が溜まってきたのでナースコールをする。
またも担当外の看護婦さんだったので身振り手振り。
バケツの水を捨ててもらい、状況はリセットされた。
水を口に含む、吐き出す、口に含む、吐き出す…
冷たいってなんだ、ぬるいってなんだ、だれか答えを教えてくれ。あと心電図モニターがうざすぎる。というか喉に痛みを感じるんだけどもしかして失敗してる!?
段々とイライラが募っていく中、ペットボトル二本目の残量が少なくなってくる。
ナースコールを押すと今度は担当の看護婦さんが。
残りもわずかなので冷蔵庫の水を口に含んでいれば大丈夫とのこと。
一連の流れの中のストレスで素直に受け取りづらかったものの、冷蔵庫の水を口に含み、残りが落ち切るのを待つ。
残りの5分間はとてつもなく長く感じた。
これまた明日もあるのか~だるいな~。
アイスノンを外したところ、喉の痛みはなくなったのでどうやら重さで痛みが出ていただけらしい。無駄に心配していた。
最初にやった口腔ケアをもう一度行う。
ケアが終わったので、すでに配膳されていた昼食を食べる。
ここで昨日、母が差し入れしてくれたお菓子の話を再度看護師さんに話すと、それはおかしいとのこと。主治医の先生に話を通して聞いてみて頂いたところ、何も問題はないとのこと。
俺のお菓子!
付随して面白い話も聞けた。なんと柿の種は食べてもいいらしい。
工場で加工された段階で中まで火が通っているので食べてもいいのだとか。
- 工場で加工されたピーナッツペースト、温泉卵
- 過程で作ったピーナッツペースト、ゆで卵
基本的に1は平気で2は駄目らしい。ゆで卵は湯で時間を長くすればいいらしいがそれでもリスクはあって避けた方が無難らしい。
詳しい話は退院の時に聞けるらしいのでその時にでも書こうと思う。
そんなこんなでまた暇な時間を過ごしていると、担当の看護師さんがやってきて
「明日の処置の話知ってる?スケジュールある?」と効かれる。
何かやばい副作用があるような抗がん剤か何かを見逃していたのか不安になったが、どうやら違うらしい。
取り出してスケジュールを確認してみると、今日のメルファラン他にサイモグロブリンという免疫抑制剤を使うことが書かれていた。
なんだ免疫抑制剤じゃないか…いやでもなにかあるのか…?
「六時間点滴になるのでシャワーに入りたいのであれば、朝一に入ってくださいね。」
なんだそんなことか!すぐに不安になるのはよくないな。
「アルケランと同じで心電図モニターもつけるので」
?
六時間もあの強制ギブスをつけなきゃならんのかーい!
まぁ仕方ない。そもそもステロイドパルス療法をした時は確か4~5日つけっぱなしだったはずだ…その時のことを考えれば…。
この後は夕飯を食べて薬飲んで~のいつもので終わり。
明日は少し忙しい日になるのかな?当社比だけど~。
でも入院中は忙しい方がいい。一日が短いからね。